終活は、いつから始めたがよいでしょうか?
終活は「思い立ったとき」に始めるのが最も良いタイミングですが、特に60代は心身ともに余裕があり、人生の締めくくりを前向きに進めるのに最適な時期と言えます。終活を始めるべきタイミングと、なぜ60代がその適齢期なのかについて詳しく書きたいと思います。
終活を始める最適なタイミングとは
終活を始める時期に特定の決まりはありません。しかし、早く始めることで準備の負担を分散できますし、万が一の事故や病気にも備えやすくなります。そのため、「思い立ったとき」が終活を開始する最適なタイミングなのです。
年代別に見てみましょう。
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20~30代 エンディングノートの作成やデジタル財産の整理など、体力や判断力があるうちに基礎を固めることができます。
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40~50代 ご自身の親御さんの終活をサポートする経験や、ご自身のライフイベント(結婚、子育ての完了など)を機に、終活への意識を高める時期となるでしょう。
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60代 定年退職や子育ての完了により、時間的・心理的な余裕が生まれ、体力や判断力も十分にあります。まさに終活の適齢期と言えます。
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70代以上 体力や判断力の低下が懸念されるため、60代までに終活の大枠を終えておくのが安心です。
60代から終活を始めることの大きなメリット
60代から終活を始めることには、主に三つの大きなメリットがあります。
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体力・判断力があるうちに終活を進められます
60代はまだ心身ともに元気な方が多いため、生前整理での断捨離や、金融・法的な手続きに関する意思決定を無理なく行うことができます。元気なうちに計画的に進められるのは大きな利点です。 -
時間的・心理的な余裕が生まれます
定年退職や子どもの独立など、日常の役割が一区切りつくことで、ご自身の人生の締めくくりについてじっくりと考える時間を確保できます。焦らず、ご自身のペースで終活を進められるでしょう。 -
ご家族への負担を軽減できます
ご自身の希望や財産状況を整理し、明確な意思表示を残しておくことで、万が一の際の葬儀や相続、遺品整理などの手続きがスムーズになります。これは、残されたご家族の精神的・経済的な負担を大幅に減らすことにつながります。
60代で終活を始める際の具体的なポイント
実際に60代で終活を始める際に、どのようなことから手をつければ良いのでしょうか。具体的なポイントをいくつかご紹介します。
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エンディングノートの作成
ご自身の延命医療や介護に関する希望、葬儀の形式などを記録しておくことで、万一の際に家族が判断に迷うことを防ぎ、ご自身の意思を明確に伝えることができます。 -
生前整理(断捨離)
不要なものを少しずつ整理し、断捨離を進めていくことで、ご家族が遺品整理をする際の負担を減らすことができます。思い出の品なども、元気なうちに整理しておくと良いでしょう。 -
財産・契約内容の見直し
預貯金口座、不動産、保険、デジタル資産など、ご自身のすべての財産や契約内容を一覧化しておくことが重要です。これにより、相続時のトラブルを未然に防ぎ、手続きを円滑に進められます。 -
ご家族との対話
ご自身の希望や不安なことなどを、日頃からご家族と共有しておくことが大切です。役割分担や手続きの流れについて具体的に話し合うことで、いざという時に慌てずに対応できます。 -
お墓・供養方法の検討
お墓じまいや永代供養、樹木葬など、現代には様々な供養方法があります。それぞれの選択肢をリストアップし、費用や場所の目星をつけておくことで、ご自身の希望に合った供養方法を選ぶ準備ができます。
終活は残りの人生を豊かにするための活動
終活は、単に「人生の終わり」を準備するだけでなく、「残りの人生をどのように生きるか」を見つめ直すための前向きな活動でもあります。ご自身の価値観や希望を整理することで、これからの日々をより充実させるための新たな発見があるかもしれません。
まとめ
終活は「思い立ったとき」が始めどきですが、特に60代は体力、判断力、時間、精神のいずれにも余裕があり、最適な準備時期と言えます。今こそ、後悔しないための第一歩を踏み出し、ご自身とご家族にとってより良い未来を築いていきましょう。
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