今日は、節約の方法などを考えていきたいと思います。
年金生活が始まると、「これからのお金のやりくりが不安」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、無理な節約はかえってストレスになり、長続きしません。大事なのは、「我慢しすぎず、自然とお金が残る」習慣を身につけることです。
60代からでもすぐに始められる、年金生活で無理なく続けられる節約習慣をご紹介します。今日からひとつずつ、ご自身のペースで取り組んでみてください。
年1回の行事に変える固定費の見直し
まずは、家計の大部分を占める固定費を見直してみましょう。固定費は一度見直せば、その効果がずっと続くので、最初に取り組むべき項目です。
通帳やクレジットカードの明細を並べて、通信費、電気・ガス代、保険料、サブスクリプションサービスなど、毎月決まった額が引き落とされている項目をすべて洗い出してみてください。不要なサービスは解約し、料金プランがライフスタイルに合っているか確認するだけで、年間でかなりの金額が節約できます。
特に、通信費はスマートフォンの使い方に合わせた最小限のプランに変更するだけで、大きな効果が期待できます。ご自宅にWi-Fiがあるなら、スマホのデータ容量は思い切って小さいものにしても良いかもしれません。
食費は「在庫→献立」の順番で考える習慣
食費の節約は毎日のことなので、工夫次第で大きな差が生まれます。まず、買い物の前に冷蔵庫や冷凍庫、食品庫の在庫を確認する習慣をつけましょう。
「今ある食材で何が作れるか」を考えてから献立を決めると、無駄な買い物が減ります。週に一度は「在庫整理デー」を設けて、残っている食材を使い切るメニューを考えてみてください。冷凍野菜や乾物などを「救急食材」として常備しておくのも良い方法です。
また、全てを安い商品にするのではなく、お菓子やコーヒーなど、自分が本当に好きな嗜好品だけは銘柄を固定することで、満足感を保ちながら節約ができます。
医療費はじわじわと下げていくのがコツ
医療費は、いざという時のために備えておきたい項目ですが、日頃のちょっとした習慣で負担を減らすことができます。
病院に行く際は、必ずお薬手帳を持参しましょう。薬の重複を防ぐことができますし、ジェネリック医薬品を希望することを伝えるだけで、薬代が安くなることもあります。
また、医療費の領収書は捨てずに保管しておきましょう。月ごとに封筒に入れておくと、年末の医療費控除の際に役立ちます。高額療養費制度の上限額を家族で把握しておくことも大切です。
楽しみは削らない!代替案で満足度を維持する
節約生活で最も大切なことは、無理をしないことです。「節約のために趣味や楽しみを我慢する」という考え方は長続きしません。
例えば、映画が好きなら、シニア割引がある日を活用したり、図書館や公民館で開催されている無料のイベントに参加してみたりするのはいかがでしょうか。好きなことを完全に諦めるのではなく、楽しみ方を少しだけ変えてみることがポイントです。
お金をかけなくても楽しめることはたくさんあります。新しい趣味を探してみたり、地域のお祭りに参加してみたりするのも良いでしょう。
資産の“通り道”を固定化して家計を迷子にしない
年金が振り込まれたら、まずやるべきことがあります。それは、お金の「通り道」を自動化することです。
年金が振り込まれたら、すぐに「生活費」「固定費」「先取り貯蓄」の各口座に自動で振り分けられるように設定しておきましょう。こうすることで、お金がどこにどれだけあるのかが明確になり、使いすぎを防ぐことができます。現金を使うことが多い場合は、それぞれの用途に合わせた封筒に分けておく「封筒分け」という方法でも同じ効果が得られます。
お金の使い道が明確になると、余計な心配が減り、心にも余裕が生まれます。まずは年金の振り込まれた翌営業日に、自動で振り分けられる仕組みを作ることから始めてみましょう。
60代からのミニ節約計画
何から始めればいいか迷う方は、以下のようなミニ計画を立ててみましょう。
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Week1: 固定費の棚卸し(通信・電力/ガス・サブスク・保険など)を行い、料金プランの見直しを検討します。
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Week2: 見直したプランの変更手続きや不要なサービスの解約を行います。
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Week3: 医療費の領収書を整理し、家計の自動振替設定を完了させます。
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Week4: 車の維持費の試算や、LED照明への交換など、住まいの小さな改善を一つだけ実行してみます。
焦らず、一週間で一つずつ実践するだけで、少しずつ家計が改善されていくのが実感できるはずです。
まとめ
年金生活は、お金の使い方に工夫することで、より豊かで充実したものになります。今日ご紹介した節約習慣は、どれも無理なく続けられる簡単なものばかりです。
「全部を一気にやるのは難しい」と感じる方は、まずは一番興味のある項目から、たった1アクションで良いので試してみてください。小さな習慣の積み重ねが、将来の大きな安心につながります。


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